1. なぜ高齢者に防災対策が必要なのか?
災害時に高齢者が直面しやすいリスク:
- 避難に時間がかかる
- 情報収集が遅れる(テレビやスマホが使えないなど)
- 持病の薬や医療機器が必要
- 転倒・骨折などのけがのリスクが高い
たとえば、阪神・淡路大震災や東日本大震災でも、災害関連死の多くが高齢者だったことが報告されています。
2. 高齢者が準備しておくべき防災グッズ
✅ 必要最小限に軽量化
✅ 「自分専用」の中身を把握することが大切
👜 個別に持つべき持ち出し品リスト(例)
- 飲料水(500ml×2本)・非常食(噛みやすいもの)
- 持病の薬・お薬手帳のコピー
- 補聴器や入れ歯、老眼鏡
- 常備品(杖・紙パンツ・ウェットティッシュなど)
- 携帯ラジオ・懐中電灯・乾電池
- 保険証のコピー・連絡先メモ
- ホイッスル(救助時に役立つ)
📌 ポイント:市販の防災リュックだけに頼らず、自分の体調や生活に合った内容にカスタマイズしましょう。
3. 平時からの備え:家族・近所との連携
- 日常的に家族・近隣住民とのコミュニケーションをとっておく
- 「避難時に誰が助けに来るか」を明確に
- 安否確認の方法(電話・メール・LINEなど)をあらかじめ決めておく
- 自治体の要配慮者名簿に登録しておくと、支援対象になります(要申請)
4. 避難時の注意点(地震・水害・台風など)
- 早めの避難を徹底! 躊躇しないことが命を守ります
- 移動は「歩く→家族の車→自治体の支援」の順で考える
- バリアフリーな避難所の場所を調べておく
- 自宅避難(在宅避難)になることも想定し、食料・水・電源など最低3日分の備蓄を
5. 支援者・介護者向けのポイント
- 避難時に背負いやすいリュックや介助具を用意
- 服薬時間や食事制限など、高齢者の個別ニーズに応じた対応
- 避難所でもトイレ・洗面所・段差など、転倒リスクに要注意
- 聴覚・視覚障害がある方には、紙とペンでの情報共有も有効
✅ まとめ:大切なのは「人とつながる備え」
高齢者にとって最も重要な防災対策は、「物」だけでなく、「人とのつながり」です。
いざというとき、孤立せずに声を上げられる環境づくりが命を守ります。
🏠「誰が手を貸してくれるか」「どこに避難するか」「何を持って行くか」――この3つを日頃から話し合っておくことが、防災の第一歩です。