■ SFTSとは?
SFTSは、「SFTSウイルス」に感染することで発症するウイルス性の感染症です。
主に「マダニ」がウイルスを持っていて、マダニに咬まれることが感染原因とされています。
- 病名:重症熱性血小板減少症候群(Severe Fever with Thrombocytopenia Syndrome)
- 原因ウイルス:SFTSウイルス(ブニヤウイルス科ファロウイルス属)
- 発見時期:日本では2013年に初確認(中国で2011年)
■ 感染経路
- 主に野山や草むらにいるマダニに咬まれることで感染
- 感染した動物(猫・犬など)との濃厚接触によっても、人に感染する可能性あり
- 人から人へは通常感染しませんが、血液や体液に直接触れると感染する可能性もあるため注意が必要です
■ 症状(潜伏期間:6〜14日)
感染すると、次のような症状が現れます。
主な症状 | 備考 |
---|---|
発熱 | 38度以上の高熱が続く |
倦怠感・食欲不振 | 全身に強いだるさ |
嘔吐・下痢・腹痛 | 消化器症状が目立つことも |
意識障害・けいれん | 重症化した場合に現れる |
出血症状 | 血小板が減少し、内出血・皮下出血 |
※感染者の多くは発症しますが、重症化して死亡に至ることもあります。
高齢者ほど重症化リスクが高いとされています。
■ 日本国内の感染状況(※2024年時点の最新情報)
厚生労働省の発表によると:
- 2023年の報告数:96例(死亡:16例)
- 主に 西日本(九州、中国、四国、近畿、東海)で発生が集中
- 北海道や東北では比較的まれだが、今後の拡大も懸念されています
📌 参考:厚生労働省「SFTS(重症熱性血小板減少症候群)に関する情報」より
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000169522.html
■ マダニに咬まれないための予防策
✅ 山・草むらに入るときの服装
- 長袖・長ズボン・帽子・手袋を着用
- シャツのすそはズボンに、ズボンのすそは靴下や長靴に入れる
- 首元、袖口などの露出をなくす
✅ 虫よけ対策
- ディートまたはイカリジン配合の虫よけスプレーを使用
- 野外活動後はすぐに入浴して、マダニがついていないか全身チェック
✅ ペットからの感染対策
- 犬や猫もマダニに咬まれることがあります。
散歩後は体をチェックし、マダニ予防薬も使用すること。
■ 咬まれたときの注意点
- 無理に引き抜かない!
マダニの口が皮膚に食い込んでいるため、ちぎれると体内に残って感染リスクが高まる
→ 必ず病院(皮膚科・外科)で除去してもらいましょう - 咬まれた部分が赤く腫れる、熱が出るなどの症状があれば、早めに医療機関を受診
■ まとめ
覚えておきたいポイント |
---|
✅ SFTSはマダニが媒介する危険なウイルス感染症 |
✅ 発熱・下痢・倦怠感などが初期症状、重症化で死亡例も |
✅ 山や草むらでの服装・虫よけが重要 |
✅ マダニに咬まれたら無理に取らず医療機関へ |